「赤ちゃんを授かった」と同時に「果たして元気な子が産まれるのだろうか」。
不安も同時に抱えるのが「妊娠」です。
現在日本では、「出生前診断」と呼ばれる検査をすることが可能です。
100%ではありませんが、この検査によって赤ちゃんの染色体異常や先天性疾患の有無を診断するものです。
そして、このNIPT検査はアメリカで2011年から始まった比較的新しい出生前診断の検査方法の一つです。
メリット、デメリットを知って、NIPT検査を視野に入れてみてはいかがでしょう。
新型出生前診断(NIPT)とは?
正式な名称は「母体血胎児染色体検査」または、「無侵襲的出生前遺伝学的検査」と言います。
お母さんの血液を採取し、赤ちゃんの染色体を調べるという方法です。
お母さんの血液には、胎盤が漏れ出ていることから、赤ちゃんのDNAが少量ながら混じっています。これを調べることによって、赤ちゃんの染色体異常の有無を調べる、というわけです。
NIPT検査で調べられるのは、13トリソミー、18トリソミー、21トリソミー(ダウン症候群)の3つです。
これら以外の染色体異常や先天性疾患の有無を調べることはできません。
しかし、染色体異常症の2/3がこの3種に該当するとされているので、検査の価値はありますね。
またNIPT検査の結果は、「陽性」、「陰性」で表示されるために、容易に検査結果の解釈ができます。
例にあげてみると、40歳10週の妊婦さんの場合、陽性的中率は95.2%と言われており、「陽性」と判定された100人のうち5人は本当は「陰性」だったということになります。
そのために「陽性」判定が出ても、診断を「確定」するためには羊水検査といった「確定的検査」を行う必要があります。それでもNIPTは、母体や赤ちゃんへの負担がほとんどなく実施できるので実施されることが多いです。
新型出生前診断(NIPT)を受けるメリット
精度が高い
NIPT検査は、精度99%程度と高いことが特徴です。
検査結果が陰性であれば、99%の確率で適応する染色体異常の可能性を否定できるということです。
同じく非確定的検査である母体血清マーカーで80%程度、コンバインド検査で83%程度と言われています。
よって、99%の精度を持つNIPT検査ならば、赤ちゃんの染色体疾患の有無をより正確に判断することが可能になるわけです。
流産、死産のリスクがない
NIPT検査はお母さんの採血のみで判定が出るため、流産、死産のリスクがありません。
確定的検査である羊水検査は1/300、絨毛検査は1/100の確率で、流産、死産のリスクがあると言われています。
この数値を見ても「まずNIPT検査」というのが安全な策ではないでしょうか。
妊娠10週から検査可能
NIPT検査は妊娠10週から検査可能です。
母体血清マーカーやコンバインド検査は早くても11週以降にならないと受けることができません。
お母さんの気持ちになれば「一刻も早く赤ちゃんの状態を知りたい」というのは当然です。NIPT検査ならその気持ちに寄り添うことができます。
NIPT検査のデメリット
お母さんが十分な認識を持たないまま検査を行う可能性がある
NIPT検査は、お母さんが十分な認識を持たないまま検査を行う可能性があります。
採血のみで判定が得られるために、簡単な気持ちで受けてしまうのです。
すると、判定結果によっては、お母さんが混乱し、その後に冷静な判断を欠く可能性もあるのです。
十分に調べて、納得した上で検査を行うことをおすすめします。
NIPT検査は「確定的検査」ではないという事実
NIPT検査は染色体異常の「確定的検査」ではありません。
NIPT検査は「可能性」を判定するもので、「確定的検査」をするためには、その後の羊水検査を行う必要があります。
NIPT検査のメリットとして「精度が高い」ことについて上記しましたが、このことによりお母さんが「確定的検査」と誤解してしまう可能性があるのです。
妊娠期間を心身共に健やかに過ごそう
- NIPT検査とは、お母さんの血液を採取し、赤ちゃんの染色体を調べるという方法です。
- NIPT検査は、精度99%と高く、流産、死産のリスクがない検査です。妊娠10週から検査可能になります。
- NIPT検査は、お母さんが十分な認識を持ち、「確定的検査」ではないという事実を理解して受ける必要があります。
妊娠期間は、些細なことで不安を感じたり、赤ちゃんが心配になったり、ということはよくあることです。
家事や育児、仕事をしながら妊娠期間を送るお母さんもいるので、体力的にも負担が大きくなります。
このNIPT検査によって少しでも不安が解消するならば、大きく価値のある検査になるはずですよ。
最後に。
新型出生前診断を検討されている方は、NIPT 平石クリニックをおすすめします。
全国各地のクリニックと提携しているので地方にお住まいの方も検査を受けやすいこと、土日祝日も検査してもらえます。